2008年7月17日木曜日

自転車通勤、そして都市の美観


「以前は気づかなかったけど、自転車通勤を始めて気づいたこと」その2。

いや、前からわかっていたことだが、再確認したという方が正しいか。
自転車移動は、平均時速15km。街の風景を、自動車移動よりじっくりと、徒歩移動より長い距離を連続して見ることになる。

結論、東京は美しくない。

「東京ってキレイじゃないよね」と言うと、「海外の街より全然キレイでしょ」と返されることが多い。
言い方が良くなかった。
確かにCleanではある。ゴミも散乱してないし、廃墟みたいなエリアもない。
だが、Beautifulではないのだ。

安普請で調和のないビルやマンション、毒々しいネオン、通りに張り出す派手なだけで汚い看板、などなど。

昔から石造都市が基本であったヨーロッパ諸都市と比べ、由来が木造都市かつ空襲を経験した東京(江戸)に、歴史的な古い街並みが少ないのはしょうがない。
戦後の高度成長期は美しさなんかよりまず成長という時代だったろうし、そのおかげで今の日本があるのも理解している。

ただ、なんというか、街づくりのポリシーとか思いが皆無のまま、誰も「こんな街にしたい」とは願っていない街が生まれてしまったのだと思う。

「美しさ」は主観なので、街の美しさにも世界統一基準はない。
ヨーロッパの都市のように統一感がありさえすれば良いというものでもないだろう。
が、結局のところ都市は人のための存在なので、人々の思いが形になっている街は、時に迫力を伴って、美しいと思う。

日本の世界的な地位低下が言われて久しいが、もう成長はいいじゃん。成熟でいいじゃん。100年かけて美しい街をつくって、豊かに暮らせる国をめざさね?と思うのだが、どうか。

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写真はインドのヒンズー教の聖地ベナレス、ガンジス河岸。ガートと呼ばれる沐浴場と極彩色の建物が並ぶ。
Cleanではない。というか、Cleanの真逆。牛の糞とゴミだらけだし。
でも、Beautifulなんだよなー。


3 件のコメント:

  1. 東京駅周辺もようやく
    美観を損ねないよう建築基準が変わったみたいです。
    数年前「丸ビルはどこですか?」と駅前で尋ねたことを思い出しました。
    あの何の変哲もないビルが
    有名な丸ビルとは・・・

    古いものばかり、美しいと思うようになってしまいました。歳ですかね^^

    触発されて私もブログ立ててみました。

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  2. そういえば.
    1ヶ月だけカリフォルニアの学校に通ったとき,チャリ通,しましたよ

    寮から学校まで15分(いや20分位かかったかな?)
    私にとっては人生初の“チャリ通”ですよ
    寮を出て,コンビニとショッピングセンターを抜けて,外壁がピンクか黄色かの家ばかりの住宅街(奇抜…)を横目にキャンパスに入って,生協(とはいわないか?)と噴水を通り過ぎ,スプリンクラーの水をくぐり,芝生を突っ切って… 

    あるときは調子に乗って別の道を通って帰ろうと思いつき,知らない角を曲がってみたら最後.1時間迷って汗だくになって,完全にぬるくなった手持ちの水を飲んだら気持ち悪くなったこととか…
    うー懐かしい!

    去年の夏は沖縄は波照間島をチャリで1周しました.

    坂をのぼりきったところから見えるのが,両側土だけの畑にはさまれた道路と,そこから続く真っっっっ青の海!
    だったりするんですよ!!!

    サトウキビやパイナップル(じゃないんだっけ…何だっけ似てるやつ)の生態について実地で学んだりもしたし
    もぅすぅごいあがったわ!

    首に幼稚園児みたいなあせもができちゃったりしたけど,気持ち良かったなーー

    最近,自転車に乗る機会が殆どありませんが

    自転車から見た景色って確かにすごい,鮮やかに記憶に残る.

    小林さん自転車で波照間最高やばいですよ ガチで!!
    (ときに“ガチ”ってどういう意味なんすかネ?)

    大体,名前が良いでしょ.
    “波照間”

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  3. ガチ=ガチンコ
    真剣に、とか、マジで の意でしょう

    wikipedia

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