2010年8月10日火曜日
バンビーノとモチベーション3.0
月イチ程度はマンガ喫茶に行ったり、スピリッツ/ヤンマガ/ヤンジャン/モーニングは毎週立ち読み(全部は読まないよ。2-3作品だけ)するくらいは漫画好きです。
今とにかく、というかここしばらくずっと、スピリッツの「バンビ〜ノ!」が熱いんですよ。
バンビと呼ばれるイタリアンの料理人(ドラマでは松潤)が主人公なんだけど料理マンガではなく、人間ドラマというか、レストランを舞台にした組織ドラマかな。
配置換えの不満とか、気難しい上司との和解とか、年上の部下との反目とか、組織で起こる葛藤や障害の描き方がものすごくリアルです。
作者は僕と同い年らしいけど、会社勤めで管理職の経験があるんじゃないかなー。
今は横浜の新店で全然客が入らず大苦戦していたんだけど、ちょうど今週(8/9発売の号)今までバラバラで温度差ありまくりだったスタッフ全員が会議で一丸になったところ。その会議がまた熱くて、2週連続コンビニで涙ぐんでしまった。
バンビは常に熱いんだけど、同僚から「たかが雇われの身で、なんでそんな熱くなるんだ」と聞かれてこんな風に答える。
「熱くなれる職場で働きたいじゃないですか」
ダニエル・ピンクの「モチベーション3.0」を読んだ。
有益な本なんだけど、特に目から鱗だったのが「クリエイティブな仕事では、交換条件的な報酬(◯◯達成したらインセンティブ××万円、みたいな)はモチベーションに効果がないどころか、むしろマイナスに働く」ということ。単純労働は別として、創意工夫を必要とする仕事では外発的動機づけ(=アメとムチ)は「やらされてる感」を生んで逆効果だ、と。
古巣の会社時代も新規開拓とか注力商材の拡販でよくインセンティブキャンペーンをやっても(僕自身も)今ひとつ盛り上がらなくて、たぶん今でも盛り上がらないと思うんだけど、それは覇気がないとか草食だとかではなく、それが当たり前だったんだ。
振り返ると、そして今後の株式会社イルカの組織化を考えると、何か会社全体で戦略的なアクションを起こしたいときは、インセンティブとかではなく、なぜそのアクションが今会社にとって必要かということを丁寧に共有することこそが大事なんだなー、と改めて思いました。
バンビはまさに内発的動機づけによって行動している。
お客においしいと言われる。仲間に頼りにされる。戦場のような厨房の熱気。ホールの活気。そんな、熱くなれる職場で働きたいんだ、と。
いいよね、そういうの。
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誤解なきように、「モチベーション3.0」は「金銭はどうでもよい」とは書いてません。
同業他社と遜色なく、かつ社内で公平な分配(働きに応じた適正額ということ。一律というわけではない)の給与があって初めて、内発的な動機づけが有効になると言っています。
経営に携わる人はぜひ一読をおすすめします。
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写真は御宿のひまわり。ひまわりの種の配列にフィボナッチ数列が現れる、って自然界マジぱねえ。
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