太陽光発電を始めて6ヶ月、先日の「発電能力編」に続いて今日は「収支編」のレビューです。
僕の自宅の屋根には総発電能力3.7kWの太陽光パネルが載っかっています。
ユニット代と工事費でほぼジャスト300万円かかりましたが、区と都の補助金が約100万円ありますので、実質の負担は200万円でした(都の補助金申請がこれがまた嫌がらせかっていうくらい面倒で、実はまだもらえていないけど)。
この200万円の出費に対して、元がとれそうかどうか、という話です。
うちは夫婦とも働いているので、平日昼間は太陽光がせっせと発電してくれていても、電気をほとんど消費しません。冷蔵庫が動いているくらいです。
例えば、太陽光が2.3kW発電しているのに家の中では0.3kWしか消費していないという状況が1時間続いたとすると、2.0kWhの電力が「余剰」になります。
この余剰電力を、「1kWhあたり48円で」東京電力が買い取ってくれます。
太陽光パネルのある家には、普通の電気メーターとは別に「売電用」のメーターがついていて、1ヶ月間の余剰電力の合計×48円が翌月に振り込まれるのです。
これが「余剰電力買取制度」です。
さあ、実績を見てみましょう。
売電kWh | 売電金額 | |
1月 | 279kWh | 13,392円 |
2月 | 228kWh | 10,944円 |
3月 | 278kWh | 13,536円 |
4月 | 369kWh | 17,712円 |
5月 | 289kWh | 13,872円 |
6月 | 182kWh | 8,736円 |
計 | 1,625kWh | 78,192円 |
半年で8万円弱ですから、1年で16万円とすると、12年半で元が取れる計算です。
僕個人としては「思ったより上出来」というところでしょうか。
太陽光パネルの寿命は10年〜20年くらいと言われていますので、もしパネルが20年もったら100万円以上の利益が出ますからねー。
ちなみに、5月の売電(余った電気を売った)の明細はこんな感じです。
右下に「買取単価48円00銭」と書いてあります。
こちらは買電(電気を使った)の明細。
329kWh使って3,272円ですから、割り戻すとkWhあたり9.9円です。
東電が10円前後で売っている電力を、48円で買わせているわけですから、なんだか申し訳ありませんねw
申し訳ない、というのは東電に対してではありません。太陽光パネルを持っていない方々に対してです。
東電をはじめ日本の電力会社は、余剰電力買取の原資を、「太陽光促進付加金」として全ての世帯から電気料金に上乗せして集めているからです(東電は消費電力1kWhあたり0.03円、他社も計算式が異なるが大体それくらい)。
もう一度5月の明細を見てみましょう。「太陽光促進付加金9円(消費電力329kWh×0.03円=9.9円切り捨て)」という記載があります。
負担は全世帯なので、うちも5月は9円払ったうえで、13,872円を受け取っているわけです。
こうして、全国の4900万世帯と600万事業所から広く薄ーくお金が集められ、太陽光を設置している40万世帯に振り分けられているわけです。
これが良いか悪いかではなく、こういう仕組みだということです。
さて、僕は12年半で元がとれそうで、うまくすれば利益も出る可能性がありますが、これは「良い方」でしょう。
うちは共働きで昼間の消費電力が小さいのと、蓄熱暖房という深夜電力を使う暖房器具を入れているので、余剰電力が生まれやすい家なのです。
一般的にはもう少し収支見通しは厳しく、かつ今年から買取単価も下がったこともあり(48円→42円)、もう太陽光の普及は頭打ちでしょう。
そこで出てきたのが、菅首相&孫社長肝いりの、通称・再生再生エネルギー促進法案こと、固定価格全量買取制度(フィードインタリフ、FIT)です。
全量、すなわち「余った電力だけ」ではなく「再生可能エネルギーで発電した分を全て」電力会社に買い取らせる、という法案です。
再生可能エネルギーといっても太陽光から風力や地熱などいろいろありますが、買取単価は太陽光が42円/kWh、それ以外が15~20円/kWhと、太陽光が著しく高い設定になっています。
この法案が通った場合、僕の家の収支はどうなるでしょうか。
長くなるので続きます。
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冒頭の写真は自宅への来客にいただいたひまわり。
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追記)48円の買取単価は10年間しか保証されていませんので、もし11年目以降に単価が大きく変動した場合は収支も変わります。
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