2012年2月19日日曜日

英語合宿と非連続な成長


フィリピン・セブ島でのラングリッチ英語合宿を終えました。
楽しかった&行ってよかった。心から。

合宿生活自体も楽しかったけど、英語学習についても期待していた成果は得たと思ってます。

ただ、めざす英語レベルを10とすると、合宿前は3で合宿後は4、という感じ。
つまり、まだまだ満足いくレベルではないけど着実に進歩はした、逆に言うと、進歩はしたけどゴールは遠い、というのが現状。

同じ日に合宿を終えた大学生とセブからマニラまで同じ便になり、3時間近いディレイもあって待ってる間にいろんな話をした。
オプト時代のことも話題になって、聞かれて話しているうちに「成長というのは非連続なのだ」ということを改めて思った。

というのは、オプトの場合、創業から5年ずつ区切ると、5年目の年商が3億円だったのが、10年目は年商100億円になっていた、ということを思い出したから。

オプトに明確な転機があったように、多くの会社、事業、スポーツ、勉強、あらゆる事柄に、ある点を越えたら一気に伸びる、ティッピングポイントとも言うべき不連続点があると思うのです。英語もしかり。

やっている間はあとどれくらいでティッピングポイントにたどり着くのかわからないし、永遠にたどり着かないことも多々あるわけで、要するに何かに秀でるために努力するという行為自体とてもタフなんだけど、やり続けないことにはどうにもならない。
ああ、これ、この前Perfumeで思ったのと同じだな。

思えばオプトの最初の5年というのは、面白かったけどきつかった。
このままパッとしないまま終わったらどうしよう、みたいなこともたまに思った。
辞めようとは一度も思わなかっし、根拠なく自信もあったけど、まあ楽な時期ではなかった。
そんな余計なことも思いだしてしまったよw

ともあれ、ラングリッチ英語合宿、おすすめです。

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波乗りしてから帰国しようと思い、ルソン島(首都マニラのある島)北西部ラウニオン州のサンジュアンという海沿いの小さな町に滞在中。ホテルの前がビーチ。写真はビーチの看板。


2012年2月12日日曜日

アラフォー以下の日本人が英語を学ぶべきただ一つの決定的理由



今回もフィリピンのラングリッチ英語合宿からお届けします。

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日本は、2050年には65才以上の高齢者人口が総人口の40%を超えるという、世界に類を見ない、人類史上空前の、超高齢化社会を迎えます。

そうなると、年金システムが破綻するのは当然ですが(破綻しないと考える方がおかしい)、同じく、もしかしたらそれ以上に深刻なのが、高齢者を介護するケアワーカーが圧倒的に、もう死ぬほど圧倒的に不足することです。

高齢者比率が23%の現在ですら、介護業界の人手は慢性的に不足しています。
それが40%にまで上がったらどうなるか、考えるだけで恐ろしくなります。

現在42才の僕は、2050年にはちょうど80才。
まさに介護が必要かもしれない年齢に突入します。
ワーカーが足りないのでオムツを換えたいのに換えられない、もう2週間もお風呂に入っていない、そんな老後はできれば避けたいので、何か対策を考えねばなりません。

日本人の若年人口を短期間で増やすことは不可能ですから、おそらく方法はひとつしかないでしょう。

外国人就労者を増やすことです。

僕が今滞在しているフィリピンをはじめとしたASEAN諸国には、日本で働きたいと言う人たちが、ありがたいことに今のところまだ多くいます。

障害は2つ、ビザとコミュニケーションです。

ビザについては発行条件を緩和するだけですから大したことはありません。
より本質的な問題は、コミュニケーションです。

例えばフィリピン人ケアワーカーとのコミュニケーションを考えると、選択肢は3つあります。

1. フィリピン人が日本語を話す
2. 日本人がタガログ語を話す
3. 双方が英語を話す

フィリピンの人たちは小学校から英語を勉強しているので、特に高等教育を受けていない人でも、ほぼ100%英語を話します。
日本人は英語に苦手意識をもっていますが、ほとんどの人が6〜10年の英語教育を受けており、英語を話す素地は十分あります。

どの選択肢が現実的か、というか、どの選択肢しかありえないか、答えは明らかですね。

「金を払うのはオレなんだから、外国人ワーカーが日本語を話すべき」と考える人もいるでしょう。
しかし、それは極めてナイーブな考え方です。

同じ頃、中国や韓国など多くの国々が、日本と同じく高齢者比率30%を超える高齢国家になっています。
つまり、21世紀半ばの日本は、ASEAN諸国の人たちの労働力を他の国々と奪い合わねばならない、より正確に言えば、どうすればASEAN諸国の人たちが「他の国ではなく日本に来ていただけるのか」知恵を絞って競わねばならない、ということです。

ちなみに現在、医療・介護分野を専攻しているフィリピン人大学生に人気の就職先は、シンガポール・香港・カナダ・オーストラリアです。
ビザが取りやすい上に、英語で仕事ができて、英語で生活できるからです。
日本はどう?と聞くと「英語通じないんでしょ」と半笑いされます。

今フィリピンには大量の韓国人留学生が英語を学びに来ています。
中国も英語の授業を小学3年生から取り入れました。

たぶん競争はもう始まっています。
そして日本は・・・残念ながら出遅れています。

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写真はフィリピンのマクタン島にて。真っ青なヒトデを発見したのだが、コイツ本当に生物か。


2012年2月11日土曜日

セブ、英語、そして鼻毛


セブのラングリッチ英語合宿に来て1週間たちました。

フィリピンは初めてですが(32カ国目の旅先です)、気候は良いし食べ物もおいしいし、気に入ってます。

ただ、セブシティは排気ガスで空気が汚いためか、鼻毛がやたら伸びる。
ラングリッチに来る人は鼻毛用のハサミを持参するべき。
ていうか鼻毛を伸ばしたい人はラングリッチに来るべき。君の願いはきっとかなう。

肝心の英語は、まあ毎日7時間話してるので、進歩してると思ってます。

春休みシーズンだからか、約30人の生徒のうち3分の2は大学生。
社会人の人たちに話を聞くと無職状態の人が多くて、日本の不況もますますもって絶賛悪化中なのかと心配になってしまったが、考えてみたら当たり前だった。
そもそも留学できる環境にある人=転職の狭間などでたまたま無職状態にある人が集まってるわけですね。
中には留学する期間を確保するために会社を辞めた、という人もいる。
日本で普通に会社勤めしてたら、何週間も会社を休んで語学留学するなんてほとんど無理だもんね。

逆に、日本の会社は、社員に英語を学ばせたいなら、日本で英会話スクールの学費を補助したり会社に英語講師を招いたりするより、海外に短期留学させることをスタンダートにした方が良いのではないか。
日本で週1回だけ2〜3時間の勉強を何年間も続けるより、海外で一日英語漬けの生活を1ヶ月間集中して送る方が進歩が速くて大きい、と実感として思います。

その点、フィリピンは様々な点で企業にとって現実的な派遣先でしょう。
コストは安いし、時差もないから授業が終わればスカイプで日本と普通に会議もできる。
ラングリッチさんもローシーズン対策のひとつとして企業に提案に行ってみたらどうかと思った。楽天とか。

残り1週間、楽しみたいと思います。

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Lang8というソーシャル語学習得サイトの創業オーナーが生徒として来ていて、半年近く滞在すると言う。
クラウド環境を利用して一人でサイトを運営し、アドセンスと有料会員の会費を収入として、フィリピンで英語を学びながら生活している。
インターネット万歳。クラウド万歳。
働き方・生き方のバリエーションが増えるのはすばらしい。

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写真は合宿所近くに咲いてた花。なんてことないけど熱帯ぽい。


2012年2月6日月曜日

フィリピン英語合宿に来てます


ラングリッチという英会話スクールの英語合宿に参加するため、昨日から相方とフィリピンはセブ島に来ています。

ネカフェの個室くらいのスペースでマンツーマンレッスンを一日6時間×2週間。

これまでもスカイプ英会話などは細々と続けていて、中国人とは拙いながらも英語で商談してましたが、irukaで欧米中心に世界展開を図りたい僕としては今のレベルだとネイティブ&準ネイティブの人たちとのコミュニケーションはキツいなと思い、短期集中でやってみようかなと。

いや、irukaはまだできてないけど、備えあれば憂いなしって言うじゃないですか。
それに相方が年末に会社をやめて、僕も中国側の作業待ちで暇でしてw
ああ暇だよ暇ですよ暇ですとも文句あっか。

と若干キレ気味&学習意欲ガン上がりで乗り込んだところ初日に割と大きな地震があり、日本人からすると大したことないんだけどフィリピンは地震が少ないので現地スタッフが動揺してしまい、いきなり午後の授業が中止になるという波乱含みのスタート。
んで暇なのでブログ書いてるというw

生徒は日本人ばかり30人ほど、地下の食堂でみんな一緒に食事したり、若い人が多くてまさに合宿という雰囲気。

楽しんで学びたいと思います。
あ、終わったらついでにルソン島北部のラウニオンというエリアで波乗りして帰ります。

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写真は合宿所近くの家の表札。こちらはクリスチャンが多い。

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2/6夜追記:地震は滞在地セブでは大したことなかったものの、震源地近くでは土砂崩れで死者が40人以上、相当数の行方不明者が出ているとのこと。亡くなられた方のご冥福と、一人でも多くの方の安全をお祈りいたします。


2012年1月30日月曜日

Perfume、打席に立つこと


うわ1ヶ月以上ブログ書いてなかった。
ブログは書いてなかったけれど、私はげんきです。

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Perfumeのライブに行ってきました。
1月29日さいたまスーパーアリーナ。

Perfumeは元々好きでライブも行ってみたかったけど、「どうせチケットとれないでしょ」と思ってこれまで何もしたことなかった。
そしたら前日1月28日、昼間たまたまTwitterを見ていると

あすのPerfumeのチケットあまってるんですが、だれか欲しい人いませんか?

という、信じがたいRTがタイムラインに流れてきた。
つぶやいたハヤシさんという方とは何の面識もなかったけど、脊髄反射的に「ほしいです」とメンションを返し、Facebookのアカウントを見つけてDMでチケット受け渡しの段取りを決め、無事譲っていただきました。
なんでも当日午後から急遽大阪出張が入ってしまったとのこと。アリーナ席だったというのに、なんとお気の毒な・・・。(しかも行ってみたら中央ステージから10mくらいしか離れてないという、興奮逆上の超絶良席)

いやー良かった。
楽しかった面白かったかわいかった感動した。

で、アンコールのMCで、あーちゃんが涙ぐみながらこんな話をするわけ。
「昔、まだ売れてなくて原宿クエストホール(キャパ400人のライブハウス)とかでやってた頃、『On Air East(キャパ1300人)でやりたい』と言ったら、プロモーターさんから『じゃ、これからよほどがんばらないとね』と冷静に言われた。それが今日、さいたまスーパーアリーナ(キャパ25000人!)でライブできた。ホントにうれしい。みんな夢をあきらめないでほしい」

そこで続く曲がDream Fighterですよ。
ガチで泣きましたわ。



思ったこと。
プロの歌手になることさえ大変なのに、さらにブレイクするのはほんのひと握りじゃないですか。その確率を考えると、歌手をめざすことって期待リターンの観点ではおそらく合理的ではないと思うんです。
でも、そもそも、めざさなければ確率はゼロなわけで、まずトライすること、すなわち打席に立つことが重要、というか打席に立たないことには何も始まらないんだよなあ、と。

これは起業も同じことで、孫さんとか三木谷さん柳内さんみたいに上場して個人資産◯千億円みたいな起業家もいるけどそんなの本当にごく一部で、そもそも7割の会社は3年以内に倒産してしまうし、難関をくぐって上場しても時価総額が小さかったり持株比率が低かったりで全くゲインがない経営者もいっぱいいる。
だから、経済的な期待リターンだけを計算したら、起業するより一生サラリーマンでいる方が合理的ではないかと。
ただサラリーマンでいる限り孫さんみたいになる可能性はゼロ、起業すれば確率はすごく低いけどゼロではない、つまり打席に立たないとどうしようもない、と。
(もちろん経済的成功だけが起業の意義ではないけど、とりあえずお金の話はわかりやすいので)

だからといって、別に若い人はみんな起業すべきだとか言いたいわけではありません。ただ、これは歌手や起業に限らず、何かやろうと思ったら全てに当てはまると思うのです。
Perfumeのチケットとることも然りなんだよねw

というわけで、僕もirukaはもちろんですが、やりたいことは全てチャレンジしようと意を新たにしました。人生は短いよ。

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僕の推しメンですか?のっちです。のっちです。のっちです。大事なことなので3回言いましたよ。

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写真は昨年12月に行ったドイツ、フランクフルトのクリスマスマーケットにて。移動遊園地のメリーゴーランド。


2011年12月5日月曜日

車道走行で自転車事故は増えるのか


テーマはタイトルのとおりですが、長文なので結論を先に書いておきます。

車道走行の徹底によって自転車対クルマの事故は減る可能性が高いだろう。
ただし高齢者が歩道を走り続ける限り死亡事故数の変化は限定的。
車道走行徹底をステップとして自転車レーン拡充の気運を高めたい。


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きっかけはTwitter、@endohiromichi さんという方のツイート。

自転車にはねられて死ぬ歩行者は年間5人、車にはねられて死ぬ自転車の人は年間584人。なのに自転車は車道を走れというのは、全く理解できない。木を見て森を見ず、としか言いようがない。 http://ow.ly/7pfar


警察庁が自転車の車道走行徹底を図るとアナウンスしたことに対して、対歩行者よりも対クルマの自転車死亡事故が多いのだからむしろ歩道走行を義務化すべき、という趣旨だ。

確かに死亡者数は5人だが、歩行者と自転車の事故はこの10年間で1.5倍に増えており(2000年1,827件→2010年2,760件)自転車の歩道走行義務化など論外である。
が、車道を走ったらクルマとの事故が増えるのではという心配も理解はできる。そこで僕はこう返した。

その事故の7割は自転車が歩道から交差点に出たとき気づかなかった自動車との間に起こるんです。 http://nifty.jp/tbQCyx


自転車とクルマの事故と聞くと「車道を走っていた自転車がクルマに接触または追突された事故」を思い浮かべるかもしれないが実態は異なりますよ、ということだ。

氏とはその後Mentionのやりとりがあったのだが、僕に認識違いがあったり(自転車の死亡事故の7割が交差点で起きているのは確かだが、全てが歩道走行からではない点など)、説得できるだけのデータを提示できず、何となく結論が出ず終わってしまっていた。

ので、調べました。

まずは警察庁発表の「平成22年中の交通死亡事故の特徴及び道交法違反取締状況について」35ページに状況別の自転車対クルマの死亡事故件数が載っている(並び順は原典のママ)。

状況死亡事故数構成比
1 正面衝突325%
2 追突7212%
3 出会い頭32153%
4 追越・追抜時152%
5 進路変更時81%
6 すれちがい時20%
7 左折時498%
8 右折時498%
9 横断時315%
10 転回時00%
11 後退時10%
12 その他224%


このままでは定義がよくわからないので、警察庁&警視庁に電話して確認してみた。
回答によると、「交差点での事故」に該当するのが3,7,8番。「自転車が車道を走っていてクルマに接触または追突された事故(以下「車道走行での事故」といいます)」が2,4,5番。
この分類に従って括り直すと次のようになる。



@endohiromichi さんが思い浮かべるような事故は95件、死亡事故全体の16%でしかない。

車道走行徹底でこの種の事故は増えるだろうが、その増え幅よりも、歩道走行が減ることによる交差点の事故の減り幅が大きければ、総件数は減ることになる。

では、車道走行での事故の6倍強にあたる419件、全死亡事故の7割を占める交差点での事故のうち、どれほどが自転車の歩道走行から発生しているのか?
全件調査ではなく都内の一部の交差点でのサンプル調査ではあるが、こちらの本に記載があった。




以下に117〜118ページから本文を引用する(各数値は著者が警視庁事故データから作成とのこと)。

信号機のある交差点の事故発生箇所を示した図3.9によると、ほとんどが、歩道から横断歩道に進入したと思われる場所で起こっており、車道から直線的に交差点に進入したと思われる箇所ではほとんど見られない。

また、信号機のない交差点では、出会い頭事故について、歩道から交差点に進入した自転車の事故が約9割(71/79件)、<中略>車道から正規の左側通行で進入した自転車の事故は0%である。

また、左折事故(まきこみ事故)について<中略>歩道から交差点に進入した自転車の事故がほとんど(25/26件)である。


あくまでサンプル調査だが、信号機のない交差点では、お互い直進していた状況でも、クルマが左折しようとしていた状況でも、90%以上が自転車の歩道走行から死亡事故が起こっている、ということ。
信号のある交差点では「ほとんど」とあるが、こちらも相当に高いと考えてよいだろう。

多くの人の直感に反すると思うが、相対的に「車道走行は怖いが安全」「歩道走行は怖くないが危険」が事実なのだ。
いずれも歩道と車道の区別のない道での発生率が不明なので確答はできないが、こうして見る限り車道走行を徹底すると、交差点事故の減少 > 車道走行事故の増加 となり、事故の総件数は減少する可能性が高いのではないだろうか。

ただし、ここでもう一つ検証すべき視点がある。「年齢」だ。

財団法人交通事故分析センターの資料(閲覧には会員登録が必要)に、2009年における年齢層別の自転車死亡事故のデータがあった。

年齢層死亡事故数構成比
65才未満25036%
65才以上44564%


自転車事故の死亡者の3分の2は、65才以上の高齢者なのだ。

警察庁は方針として高齢者には歩道通行を認めるとしており(僕もやむをえないと思う)、多くのお年寄りは「今までどおり」歩道を走るだろう。
そして「今までどおり」交差点でクルマと事故が起きるだろう。
お年寄り以外の事故が減っても、6割強を占めるお年寄りの死亡事故が大きく減らなければ、全体としての減少幅は小さい。それが冒頭に書いた「限定的」の意味だ。

いずれにせよ、最終的に望ましいのは「自転車レーンの拡充」だ。
レーン拡充が先か車道走行が先かというニワトリとタマゴの議論があるが、レーン整備を待っていてはおそらく永遠に何も変わらない。
まずは車道走行の徹底を進めて、自転車レーンが真に望まれる気運を高めるのが先決であると思う。

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産経新聞編集委員による記事魚拓1 魚拓2)で車道走行は危ないってんだけど、具体的なデータはなんもない。もうホントに、なーーんもない。すげえな。

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冒頭の写真は砧公園のイチョウ。


2011年11月28日月曜日

今日のチラ見せ



irukaの開発に時間がかかっている理由の一つとして、他のメーカーだったら気にせず既製品を使うような箇所でも、僕たちが重要と思うパーツは独自開発を進めている、ということがある。

例えば、走行状態のときに折りたたみ箇所を固定するロック機構。
安全性が重視されるのはもちろんだけど、折りたたみ時/展開時に直接触れる部分なので、使い勝手の良し悪しによって自転車全体の印象を左右する重要なパーツだと思っている。

ダホン(台湾の最大手折りたたみ自転車メーカー)など独自の機構を開発しているブランドもあるが、日本の折りたたみ自転車の多くはメーカーが中国の工場から出来合いの車体を買い付けて適当なシール(クルマブランドとかね)を貼って売ってるだけのものなので、大半が使い勝手は良くないが安価で製造も簡単な、レバーをくるくる回して締め込むかクイックリリースで固定する機構が用いられている。

irukaはロック機構だけで20パターンくらい考えてきたかなあ。
そのうちいくつかは「これぞ最高!」と思ってTwitterで「発明しちゃった。えへへ」的につぶやいたりしたけど、模型を作って検証したらイマイチだったり、なんやかや弱点が見つかったり、これが意外と、というか本当に難しかった。

なんだけど、できちゃったよ。世界最高のロック機構。わはは。

3Dプリンタで作った実物大模型の図。といっても例によって具体的には何ひとつわからないと思うけどw
使用感はばっちり。現在進めている試作第三弾にももちろん搭載予定。



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冒頭の写真は日暮れ前の新宿花園神社。酉の市の前で屋台の設営が進んでいた。