2013年4月4日木曜日

円安センチメンタル

irukaは中国の工場で試作中で、量産も中国で行います(このままいけば)。

中国の通貨は人民元。なんだけど、人民元はUSドルと完全連動しているので、工場側は見積の段階では全てドルベースで話をしてくる。「ザ モールドチャージ イズ スリーサウザンド。イン ユーエス。ノット アールエムビー」みたいな。
そして支払の段になるとその時のドル/元レートで人民元に換算した請求書が来て、こちらはその時の元/円レートで円を人民元に変えて送金する。

と見ていただいてわかるとおり、人民元は間に挟まってるだけで、結局のところ僕にとってはドル/円レートがクリティカル。

そこに昨今の円安ですよ。

総選挙前は1ドル70円台だったのに、今や90円オーバー。
つまり半年足らずの間に製造コストが2割ほど上昇しちゃった計算なわけ。
2割、2割ですよ奥さん。
まあまだ試作だから大した金額ではないけど、量産に入ったらマジで影響大です。

そんなわけで、iruka事業にとって円安は全く良いことではないんだけど、世の中全体にとっては良いことなんですか?

今の日本って、去年は輸出63兆円に対して輸入70兆円と、輸入の方が大きいわけでしょ。
製造業も、海外売上が増えたとしても、電気代とか原材料費(輸入材)とかコストも一緒に高くなるじゃん?
ていうかそもそも、トヨタとか日産とかソニーなんて既に7割以上が海外生産になっていて、仮に円安効果があったとしても大したことないんじゃないの?

と言いながら、株価も上がったりして景気が良くなっているのは事実。
事実なんだけど、それは日本は未だに輸出立国で、メーカーは未だにほとんど国内生産で、円安で日本は爆速復活だぜ、と「なんとなく、根拠なく」思ってる人たちが多いから/あるいは、そう思ってる人が多いと思ってる人が多いからでしょ。センチメント。

経済、特にマーケットというのはそういうもんだとも思うけど、「なんとなく、根拠なく」景気が良いうちに、根本的な手を打っとかないとまずいよなあ。と思う。

僕は小さな政府論者なので、「根本的な手」というのは政府の民間に対する干渉を最小限にする、つまり「規制を緩和して健全な競争環境を用意し、他は何もしない」ってことなんだけど。

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個人の資産運用はほぼ外貨建てなのでその点では円安ウェルカムw

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写真はスリランカにて、蓮の花。


2013年4月3日水曜日

irukaたん近況アップデート

なんとなく、ブログの更新が4ヶ月も滞ってしまった。 えーと、どこまで書いたんだっけ。そうだ、試作第三弾を引き取ってきて第四弾に取りかかるよってとこまでね。 設計ができたお 第四弾は、試作第三弾での検証をふまえて、かーなーりー変わった。いや、基本的なコンセプトと折りたたみ方法は変わらないんだけど、トップチューブの構造とか、フロントフォーク回りとか、折りたたみのヒンジ部やロック機構なんかは全面チェンジ。年が明けてからもフロントフォークの折りたたみロック機構が難航してたんだけど、デザイナーの角南さんが事務所に自前の3Dプリンターを導入して試行錯誤した結果、結構すごいのができた。と思う。 金型ができたお トップチューブの構造が変わった結果、オリジナルのアルミパイプを作るため押し出し型が必要に。日本側でディテールの設計を進めている間に、中国側で金型を先に作ってもらってた。んでできた。僕はまだ実際に見てないんだけど。 台北サイクルショー行ってきたお&打ち合わせしてきたお 3月19日から台北でサイクルショーを見物がてら中国側と会場で簡単に打ち合わせをば。サイクルショーはそこまで斬新なプロダクトがなくて去年の方がおもしろかったかも。折りたたみ車の分野にも大した変化がないのは安心するような物足りないような。 図面作ってるお その打ち合わせの結果をふまえて、中国の工場で実際に各パーツ製作(トップチューブ以外のオリジナルパーツは前回同様CNCで作る)にかかるための2D図面を作成中。といっても僕ではなく角南さんとその部下が書いてるんだけど。イマココ。 円安で製造コストが絶賛上昇中だお この件は別エントリでまたじっくり書きます。とにかく円安が進んだことで去年に比べて2割くらい製造コストが上昇してる計算。誰だよ円安喜んでる奴、っていうのが僕の感覚。 こんな感じです。 以後もうちょい更新頻度上げますね。 -- 冒頭の写真は年末に行ったスリランカの市場。毎度のことながら本文とは関係なし。