2008年11月28日金曜日

ああ、ウォークマン(T_T)


先日友人と話していてウォークマンの話題になった。
カセット時代はみんなウォークマンだったよねー、と。僕も使っていた。
懐かしくなってウォークマンのウェブサイトを見てみる。

形状別に「Sシリーズ、Aシリーズ、Eシリーズ」と3つの製品ラインがある。
とりあえず「Sシリーズの製品一覧」をクリックすると、製品名が並んでいる。

NW-S630FK
NW-S630F
NW-S730F
NW-S739F/ST
NW-S610F
NW-S710F

「iPod買っちった」
ーどれ?
「ナノの青」

「ウォークマン買っちった」
ーどれ?
「えすしりーずのえぬだぶりゅーえすろっぴゃくさんじゅうえふけーの白」
ーえ?なに?
「だから、えすしりーずのえぬだぶりゅーえすろっ(以下略)」

--
スペインでもポルトガルでもみんなiPodでした。
写真はリスボンにあった落書き。meat is murder ってあんたまた極論やねー。


2008年11月27日木曜日

リーダーの年齢


シティバンクもまずいんですか。。
金融危機、ビッグ3救済、イラク問題などなど、オバマ政権はスタートから内に外にタフな問題山積み。

そのオバマ氏、47才。

麻生首相は68才。
21コ上ってサミットとかで会っても話が噛み合わないべ。昔見たドラマとか。

オバマ氏がものすごく若く感じてしまうが、44才でイギリス首相になったブレア氏、48才でロシア大統領になったプーチン氏など、世界的には40代の国家元首はそれほど珍しくはないみたい。
もちろん若ければいいというものではないが、日本にも若いリーダーが必要なのは明白ですね。

僕も40代突入まで残り14ヶ月。ちょっと焦ります。
irukaたん、じっくりはやるけどのんびりはしてられない。

--
写真はスペインのモンセラット上空。


2008年11月25日火曜日

もし中国人が全員車を持ったら


アメリカのビッグ3、どうなってしまうのでしょう?

公的資金2兆円以上の救済融資、どうかと思う。回収できそうにないもの。
新聞に出てた議会とGM社CEOの会話が笑えた。

議会「融資したら再建できると約束できるか?」
CEO「景気が回復すると断言してくれるなら約束する」

ダメだ、やっぱ融資やめた方がいい(笑)。
日本の産業再生機構みたいな仕組みにはできないのかな?

全世界の自動車台数は現在9億台。普及率は平均7.2人に1台。
しかし平均は平均でしかなく、国ごとに大きな開きがある。

米国の1.2人に1台、日本の1.7人に1台など、先進国は1台2人を下回る普及率。
一方、新興国の代表である中国とインドはいまだ100人以上に1台。

もし人口13億人の中国と人口11億人のインドで普及率が先進国並みになったら、世界の自動車総台数はゆうに今の2倍を超えてしまう。

恐ろしい。
恐ろしいけど、中国人やインド人に「自動車買うな」と言うのは身勝手というものだろう。

止めることはできないけど、まだ時間はある。幸い(と言ってはいけないが)今回の金融危機で新興国の経済成長もクールダウンしてるし。
その間に先進国がやるべきことは以下2点と思う。

1. ガソリン車に替わる低環境負荷車の実用化
2. 「イケてるライフスタイル」の価値観転換

1については、燃料電池車はさすがに時間がかかるだろうから、まずは電気自動車でしょう。
アメリカももし「自動車産業」に2兆円以上もの公的資金を遣うなら、ビッグ3ではなくベンチャー企業や他国企業まで範囲を広げて新技術開発に投資した方がよっぽど有効だろう。

2は、「ガソリン車より電気自動車や自転車に乗ってる方がイケてる、もてる」という価値観をマジョリティにすること。
これだけ環境環境と言われる世の中になっても、やはりまだ「フェラーリ最高、自家用ジェット万歳」みたいな価値観は根強くある。
僕はまったく興味ないけど、考え方として否定できるものでもない。客観的にはフェラーリはプロダクトとしてカッコいいと思うし、高い車乗って高い服着てロマネコンティ開けて、みたいのは孔雀の羽と同じセックスアピールの一つであって自然な行動であると思う。
「ダサいけど地球環境のために我慢して電気自動車乗れ、自転車乗れ」では絶対に世の中は変わらない。我慢してるだけの人なんて魅力ないし。
カッコいい電気自動車や自転車がどんどん出て来て、カッコいいといわれる人たちが乗る。そうならないと。

irukaに乗ってる人はカッコいい、そう言われる自転車を作ります。

--
連休は御宿でオプト波乗り合宿でした。良いコンディションではなかったけど、思ったよりはできたので満足。
写真はビーチにあった看板。


2008年11月21日金曜日

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」はなぜまかり通るのか


一昨日の日経夕刊一面にも出ていたが、オバマ氏が新政権での温暖化対策方針を打ち出した。
曰く「2020年までにCO2排出量を1990年水準まで削減、2050年までにさらに80%削減」と。
ブッシュ政権は「2025年までにCO2排出の伸びをゼロにする」などと言っていたので、非常に大きな進歩。

ところで、日本でも(日本だけではないだろうが)温暖化対策には根強い反対論があるようだ。
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という、Amazonにリンクを貼るのもいまいましい駄本があるが(あまりに駄本なので内容には触れない)、この本の著者を筆頭に現状の温暖化対策に対して異を唱える人たちがいる。
僕もいくつか書籍や記事を読んでみたが、彼らの主張をざっくりくくると以下2点か。

1. 温暖化の原因はCO2だと「まだ」断定できたわけではないのにCO2削減に走るのはおかしい
2. 京都議定書の内容は日本に不利だ、国益に反する

うーん、真剣に反論するのもアホらしいけど。。。

1については、百歩譲ってCO2が主原因と断定できていなくても、可能性が高いと判断した時点で手を打つのは当たり前だろう。ただでさえ効果が出るまで時間がかかる問題なのだから。それに、もし万が一CO2主犯説が誤りだったとしても、石油の代替エネルギー開発、省エネルギー省資源、森林保護、都市緑化といった諸取り組みは地球と人類にとって不可欠だ。

2については、視野が狭く浅い、以上、の一言で十分だろう。「日本は諸外国に交渉負けした」みたいな論調も見られるが、交渉の勝ち負けなど関せず自ら厳しい目標を負って世界の範となる、これでいいじゃん。日本ぽく、サムライぽい。ダメ?

--
写真はバルセロナの市場。


2008年11月20日木曜日

iruka現状アップデート


ここのところiruka創業に関することを全く書いてませんでした。
実はコバヤシはもう自転車事業をやめて物書きに転向しようとしてるなんて見方もあったようです(笑)。

irukaはですね、今はかなーり地味な作業を行ってます。
台湾の製造会社との打ち合わせの結果、外見と折りたたみ機構を変えずによりシンプルで高強度の構造&製法を考えるというのが現状の課題。
で、いくつかアイデアを考えつきまして、コンピュータで3D化&強度解析するために寸法を入れた手書き図面などを作っているところ。
日がな一日机に向かって、図を描いたり、紙を切り貼りして手作り3D化したり。斜辺の長さを出すためにピタゴラスの定理を久々に使いました(笑)。
この作業を今週で終えて来週からモデリングと解析に取りかかり、その後たぶん年末か年明けに台湾の製造会社を再訪。

製造業、時間かかります。
でも製造業経験者や自転車業界の人と話すと「あなたは順調ですよ」と言われる。
そんなもんかな。

irukaたん、まだ水中深く潜航中ですが元気に泳いでます。

--
写真はスペインのコルドバ、ローマ橋の上にて。


2008年11月19日水曜日

まいりました


昨日の日経夕刊一面「新規上場企業数が激減」。

新規上場、面倒なのでIPOと書くが、2008年は50社程度にとどまる見込みと。
前年比でも6割減、オプトが上場した2004年(170社ちょっと)に比べると実に7割以上減。

そんな中、

以前僕が「うまくいくはずない」的なエントリを書いたグリーが上場。
基準期で売上29億・経常利益10億、今期「第一四半期で」売上20億・経常利益14億。上場時価総額700億。

とてつもなくお見事です。。
私が悪うございました。。。
グリーさん、上場おめでとうございます。

これで懲りて一般論的なことばかり書くようになっちゃうと面白くないので、引き続き独断的な文章も多く書いていきたいと思います(笑)。

--
写真は坂の街リスボン。道路上に見えるのはケーブルカーの線路。さすがに自転車は少なかった。


2008年11月17日月曜日

オプターOB会


先週金曜夜、古巣オプトのOB会が開催されました。

30人以上が集まる盛会ぶり。僕は卒業する時に「OB会長やります」と宣言していたのにその後何もしておらず後ろめたく過ごしていたんだけど(笑)若手諸君が幹事として活躍してくれました。

自分がいた会社だからというわけではないけど、やっぱりオプターはいい奴が多い。まじめで一生懸命で仕事好きで、ほとんどの奴がちょっと不器用かシャイのいずれかまたは両方(笑)。
会社というのは法的には株主のものだが、本質的には社員そのもの、社員の集合体が会社なんだよな、と改めて思った。

めちゃめちゃ楽しかった。
幹事やってくれたみんな、どうもありがとう。
次回は僕も働きます。

次は現役との交流会とかやったら面白いかな。

--
写真はアルハンブラ宮殿にいた猫。かわいすぎ。君、自分がかわいいの自覚してやってるだろ。


2008年11月13日木曜日

シェスタと経済


スペインで驚いたのが「シェスタって本当にあるんだ」ということ。
 →Wikipedia: シェスタ
一部にしか残ってない古い習慣かと思ってました。

午後1時半くらいから4時頃まで、人々はワインを飲みながらゆっくり昼食をとる。その間、会社も店もながーい昼休み。

その分終業は午後8時頃と遅いけど見たところ会社員は残業なんかしてないし、午前中もおやつ休みでカフェにわらわら集まってくるし、日本と比べたら労働時間は実質半分くらいじゃなかろうか。

経済成長なんかよりも美味しい食事とワインこそ人生さ、みたいな価値観もアリだよなーなんて思いながら経済指標を調べてみたらびっくり。

GDP(2007年 IMF調査)
日本4兆3838億ドル
スペイン1兆4390億ドル


一人あたりGDP(同)
日本3万4312ドル
スペイン3万2066ドル


GDP総額は日本の3分の1程度(人口も3分の1)だが、一人あたりGDPでは大差がなくほぼ同等。
物価差と労働時間を考慮すると、これはもうスペイン人の方が日本人より「豊か」であると言ってよいだろう。

もちろんこれだけでどちらが良い国かなどと論じるつもりはないが、事実であることは確かだ。
生産性の低さは我々民間の責任によるところが大きいが、国の現状をファクトとして国民に正確にわかりやすく伝えるのは政治の役目。
日本の政治にはビジョンがないと言われるが、「こうなりたい」というビジョンの前に「今はどうなっている」というファクトデータの共有がない。だから美しい国だかうまし国だか、何も言ってないに等しいスローガンしか出てこないのだ。

だいたいなー、2兆円の定額給付だとかいう死ぬほどアホな政策が(以下略)

今日はこの辺りにしておきます。

--
写真はバルセロナの教会にて。ああ、マリアさま。


2008年11月11日火曜日

<読後感想>強欲資本主義 ウォール街の自爆


旅行中に読んだ本です。

強欲資本主義 ウォール街の自爆(神谷秀樹 文春新書)


今まで「すべての経済はバブルに通じる」など他の本でサブプライムローンの成り立ちやバブル崩壊に至った経緯はわかっていたつもりだが、根本の行動原理、すなわち「なぜ投資銀行がそのような行動に走ったか」が今一つピンと来ていなかった。

僕が仕事上知る投資銀行の人々というのは、M&Aや資金調達の助言でフィーをとるコンサル仕事の人たち。賢げだしバランスシートも小さくて済みそうだし「投資銀行は巨額の負債を負って自らが投資家として積極的にリスクをとっていた」と言われても実感が湧かなかったのです。

それが、この本で一発で腹に落ちました。

M&A助言などいわゆる投資銀行業務は労働集約的で手間かかる

面倒なので人の投資に助言するだけじゃなくて自分たちでも投資してみた

儲かった

より儲けるためにはバランスシートを大きくして運用額を増やせばよい

★投資銀行は商業銀行と違い自己資本比率の規制を受けないので負債を大きくできた

で、さらに儲かってトレーダー部門が花形になった

★伝統的な投資銀行業務は不採算部門として傍流扱いになった(ゴールドマンなどでもフィー収益は全体の一割ほどしかない)

トレーダーは利益を出せば巨額の報酬を得るが損しても最悪クビになるだけ 再就職先はいくらでもあるからリスクをとらない奴はバカ

リスクテイクバブルが発生した

特に★の部分が目からウロコ。つまり僕の思い込みは完全に古かった。ソフトバンクを未だにソフトウェアの卸売業と考えていたみたいなものか。

「当世きっての頭脳の集まりである投資銀行が、なぜ過去に学ばずバブルを招いてしまったのか」みたいな議論があるが、答えは非常にシンプルで「市場は欲望で動いているから」。
人の世というのはシンプルだからこそかくも難しい。わかっているようでわかってないことだらけ。つか、わかっていてもそうならない。
全然関係ないけど、筋肉痛って何なのかもわかってないんだって。

--
写真はセビーリャの大聖堂にて。神よ。


スペインから帰国


スペインから帰国しました。
ポルトガルの首都リスボンから入り、セビーリャ、グラナダ、コルドバ、そしてバルセロナと回って来た。

外国に行くと、当たり前なんだけど、使われてる製品のブランドが日本とは大きく違うことが多くて面白い。

スペインでは、自動車はトヨタやメルセデスももちろん走っているけど、ヒュンダイ、キアといった韓国車とフランス車が日本よりも目立って多い。フォードなどアメリカ車も日本よりは多いか。GMが四半期で売上が3兆円(3000億円の赤字だが)あると聞くと日本ではピンと来ないんだけど、日本以外ではそれでもまだ売れているんですね。

携帯電話はノキアが圧倒的。iPhoneもアメリカほどではないけど日本よりは多く見かけた感じ。携帯電話の使い方自体、日本のようにメーラー/ブラウザとして使っている人はほぼ皆無なので、iPhoneの登場による「常時接続ライフスタイル」のインパクトは日本より格段に大きいだろう。

他にもいろいろあるけど、自転車では特にバルセロナでブロンプトン(イギリス製折りたたみ車)を多く見た。体感的には東京の2-3倍という感じ。偏見だけどスペイン人=豪放磊落=折りたたみ車など乗らないという先入観があって、折りたたみ車の中でもコンパクトさが売りのブロンプトンが多いというのが意外だった。

公営民営ともにレンタル自転車が充実していて、セビーリャとバルセロナでは自転車を借りて走り回ってきた。以前にもオスロで同じシステムを使ったけど(知る限り他の都市ではパリ、ブリュッセルにもある)ヨーロッパの公営レンタル自転車は非常に合理的で便利。日本でもぜひと思うんだけど、別の機会に紹介します。

--
写真はバルセロナ近郊のモンセラットという山腹の街にて。崖の先っぽにあった金属製十字架。