2009年5月20日水曜日

ブータン見聞 その5


ブータンについて書くのもそろそろ最後にします。

ブータンはGNH(国民総幸福量)を最大化するため、下記4点を国是としている。
1. 持続可能で公平な社会経済開発
2. 自然環境の保護
3. 有形・無形文化財の保護
4. 良い統治(ガバナンス)

その実現のため、以下のような政策がある。
・教育費と医療費は無料
・観光客の入国制限、行動制限
・完全禁煙国
・国土の60%以上は山林のまま維持(現在は70%以上)
・公式な場所での民族衣装着用義務
・国王は65才定年制、国会に罷免権あり

賛否はあるでしょう。
ただ、すばらしいと思うのは「こんな国にしたい」「良い国とは、こういう国だ」という明確なビジョンに沿って国が運営されていること。
戦略的。

シンガポールや北欧諸国なんかも、それぞれビジョンは全く異なるけど、戦略的という点では共通してますね。

我らが日本は、、、

本日のニュース
麻生太郎首相は19日の経済財政諮問会議で、厚生労働省の分割について「仕事の切り分け、すなわち組織の分割案を出してほしい。今が決断の時期だ」と述べ、与謝野馨財務・金融・経済財政相に対し、具体的な検討に入るよう指示した。

ビジョン・戦略が不明確なまま組織だけいじるのは、打ち手としては下の下。
形は機能に従い、機能は目的に従うべき。厚労省という「形」だけ変えても意味はない。というかマイナス。
まずは、年金・雇用・教育・医療に関して「こうすべき、こうしたい」というビジョンを明確にしてほしい。明確になってないから賛成も反対もできない(=選挙に行かない)。

まーーでも、人間ってまずは組織いじりたがりますよね。
僕も経験(& 組織だけいじって失敗したこと)あります。

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写真はブータンで頻繁に見かけるダルシンと呼ばれる旗。
表面にはお経が書いてあり、風で一回はためくとお経を一回読んだとカウントされる。ショートカット。


1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

教育費無料
医療費無料
住居+畑、田んぼ:成人で提供
食料自給率100%
エネルギー自給率100%

頑張る人は頑張るだけ全ての衣食住遊の選択肢が増える。人間らしく生きる最低限の保証がある。

そんな世の中にしたいですねー。そうするためにはどうすればいいのでしょうか。。。