2011年2月2日水曜日

自転車レーンを作るのだ


前回エントリの続き。
自転車は車道がデフォ。歩道は歩行者が危ないし法的にも原則として歩道走行は禁止されている。
なんだけど子載せママチャリや高齢者が車道は怖いというのも理解できる。
かといって歩道を歩行者用と自転車用に分けても(たまに見かけるけど)どうせ入り混じっちゃうからムダ。
よって車道に自転車レーンを作ろうよ、という話。

まず、ニューヨークの自転車レーンを見てみましょう。
かの街はかつては自転車に冷たい街として有名でしたが、ブルームバーグ市長に変わってからここ3年で300km(!)の自転車レーンが新設されるなど飛躍的に自転車インフラが整備され、自転車利用者数が2005年比で2倍近くになっているとのこと。





すごいでしょ!上の動画の例では(0'24あたりから)
 |歩道|路肩(自動車の荷卸など)|自転車レーン|車道|
下の動画の例では
 |歩道|車道|自転車レーン|
という並びになっています。
この形であれば、自転車乗りの最大の敵・路肩に駐車してる車(車道にはみ出て追い越さないと通れず、いつもヒヤヒヤ)を気にする必要がありません。

自転車乗りにとっては夢のような環境ですが、一方で、これ作るの大変だろうなあというのも想像できる。
車線や中央分離帯をつぶすわけだから、工事にかかる時間と費用、自動車関係者(運送会社とかタクシー会社とか)の反対など政治的なしがらみ、などなど。

次はロンドン。
こちらも昔は自転車後進都市だったけど、新市長の肝いりで自転車インフラ整備が進み、主に自転車通勤用途を想定してロンドン中心部から放射状に伸びる12本の「バークレイズサイクルスーパーハイウェイ」をはじめとした延べ900km(!!)の自転車レーンを建造中とのこと。



で、これがそのスーパーハイウェイ。



ハイウェイ?道の端の色が違うだけじゃね?

そう、ロンドンの自転車レーンの多くは車道の端1.5mの幅を青く塗ってあるだけです。実はニューヨークもほとんどはこんな感じ。
幅が十分に広い道では車道と自転車レーンを明確に分けてあるけど、狭い道では車道の一部に自転車レーンが重なってます。

これでいいんですよ、これで。

もちろん上のニューヨークの例みたいな専用レーンの方がいいに決まってるけど、1kmしかない完璧完全なレーンを時間をかけて作るよりも、「自転車はここを走る」「自動車も乗り入らざるをえない状況では自転車を優先する」「駐車禁止の厳格運用」の三点だけを明確に決めたレーンを50km100km速攻で作った方が全ての点において有用です。
事実、ロンドンの自転車利用者数はこの10年で2倍以上増えたと。

東京の現状はどうかというと、幡ヶ谷に色分けしたレーンがあるけど、たった2.2kmという短さ。ないよりはマシだけど、まあ・・・意味ないよね。

そこで提案したいのが「東京サイクルスーパーハイウェイ」。
山手線内側および東京駅周辺の主要幹線道路(青山通り、新宿通り、靖国通り、外苑東/西通り、明治通り、目白通り、本郷通り、白山通り、日比谷通り、桜田通り、内堀通り、外堀通り、中央通り&第一京浜)にロンドンのような1.5m幅の色分け自転車レーンを作るのです

たぶん総延長50kmくらいかな?
作り方=塗るだけ。
(一部、路肩と車道の段差修復や信号機の見直しなどの工事、周知徹底のためのコストは発生すると思いますが)

国道都道が混じってたりそう簡単ではないことは理解してますが、ニューヨークもロンドンもパリも市長交代が大きな転機だったように、東京も都政が動けば十分に可能なはず。

もちろん幹線道路以外や山手線外側にも広げた方が良いけど、まずは東京中心部に一気呵成にレーン網を作ることが第一だと思うのです。

ということで僕の「死ぬまでに実現したいことリスト50」の一つ「東京山手線内の幹線道路に総延長50km以上の自転車レーンを作る」、本業のiruka製造販売と共に行動に移していきたいと思ってます。

*ちなみにロンドンの「バークレイズサイクルスーパーハイウェイ」という名前は、金融グループのバークレイズが命名権を取得して名付けたそうです。市も企業もイケてるねー。

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冒頭の写真は冬の代々木公園の空。


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