2009年7月27日月曜日

ああ、民主党(たぶん続く)


基本政策に「規制改革」を掲げながら製造業の派遣労働禁止や金融市場の規制強化を訴えたり、「資源循環型社会の実現」を掲げながらガソリン値下げを訴えたりする、支離滅裂な民主党という政党が嫌いです。

集団としてイケてなくても議員個々人がイケてればまだいいのですが、僕が住む文京区からの東京都議選当選者である民主党の増子ひろき議員が、自身のウェブサイトでこんなことをおっしゃっている

「グローバル経済が進む中で、会社は社員ではなく資本家のものになってしまいました」

はい? 違くないすか?

まず、数の上では大多数を占める中小企業は、今も昔もずーーーっと経営者個人または家族が所有している。
資本家が次々と中小企業を買収して支配下においている、などという事実は全くない。
まあ、逆にそうなったら中小企業の経営者(=株主)は資金繰りや後継者問題の不安もなくなるし株をキャッシュ化できてハッピーだろうけど。

次に、大企業に関しては、戦前は三井の企業は三井家、三菱の企業は岩崎家など、資本家一族が持ち株会社を通じてグループ企業全体を所有していた。
ところが終戦後GHQによって財閥は解体され、しばらく企業同士の株式持ち合いの時代が続いた後、年金基金や投資ファンドといった金融資本、個人株主、そして自社株買いを通じて会社そのものが企業(上場大企業の話だけど)所有者の主役となっている。

つまり、

「グローバル経済が進む中で、大企業は資本家だけのものではなくなりました」

が事実だ。

たぶん氏は「最近の企業はせちがらい」という趣旨を言いたいのだと思うけど、文章としては100%間違っている。
感覚でものを言い過ぎというか、適当すぎというか、要はアホだ。

えーと、このエントリで何が言いたいかというと、日本資本主義経済の歴史認識を正しく持とうということです(ウソ)。

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写真は知床にて、オホーツク海を飛ぶカモメ。


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