2011年10月25日火曜日
かわいそうなラジブ
こんな話を聞いた。
最近は、カレー専門店を名乗っていても実はハウスやSBなど大手食品メーカーが作った業務用のレトルトカレーを使い、その事実をカモフラージュするためにインド人店員を雇っている店が増えている、と。
真偽のほどは定かではないが、ありえる話だし、以下のようなシーンが脳内で再生されて、ちょっと笑ってしまった。
カレーづくりの腕を活かそうと意気込んで有名カレー店に採用されたのにウェイターの仕事しか命ぜられず、懊悩するインド人男性ラジブ(27才、デリー出身)。
「オレにもカレーを作らせてくれ」直訴しようと意を決して厨房に入ると、そこにはハウスのレトルトカレーを温める杉山(カレーショップ店長、43才、埼玉出身)の姿がーーー。
笑ってしまうけど、誰がどう作ってようと関係ない、とはならないのが人間というもの。
ブラインドテストではスタバよりマックのコーヒーの方がおいしいという結果が出るらしいが、スタバの客が次々とマックに鞍替えして押し寄せているという話はついぞ聞かない。
舌が感じた味覚をインプット、脳が認識した味覚をアウトプットとすると、インプットとアウトプットの間には無意識のブラックボックスがあって、誰がどのように作ったかなど、本来の味覚とは関係ない情報が極めて大きな影響を与える、ということ。
さもありなんと思うが、この傾向は味覚に限らず、消費行動全般におよぶらしい。
その辺に転がっているガラクタでも、その品物の来歴や思い出をストーリー仕立てででっち上げてeBayに出すと驚くほど高値で売れるという実験結果がある。
プレミアムブランドを築くカギはストーリーにあり。
あ、irukaはストーリーをでっち上げたりはしないので念のためw
Appleみたいに、ユーザーが勝手に「iPhone 4Sは、実はiPhone for Steveの意味なのだ」なんてストーリーを語り始めて大ヒットしたら楽なんだけど。
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写真は安曇野・烏川渓谷。
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