2011年10月19日水曜日

道をシェアする


警視庁が「自転車の歩道走行禁止の厳格運用」に乗り出すらしい(リンク切れ用魚拓)。
賛否両方の声があるようだけど、僕は基本的に賛成。

反対を唱える人の多くは「自転車レーンなどを整備せずに車道走行を徹底したら、事故が多発する」と言う。
それはもっともなんだけど、レーン整備を待っていたらおそらく永遠に何も変わらないだろう。
誤解を怖れずに言うと、事故が増えるくらい車道走行が一般的になれば、自転車レーン整備の気運も一気に高まると思う。

その上で、僕なりの意見をいくつか加えると:
1. 歩道は原則走行禁止より徐行義務に
2. 車道走行時の尾灯点灯義務を
3. 自転車の違反行為全般に関して罰則を厳しく

自転車は車道を走る方が良いに決まっているけど、自転車レーンがない現状では、子どもを載せたママチャリなどに車道を走れというのは酷な話。高齢者や子どもも同じだが、だからといって歩道を爆走されたら危険極まりない。
自転車と歩行者のエリアを分けた歩道もあるけど意味ないのでこの際全廃して、誰が乗ってようがどんな自転車だろうが、歩道では徐行すべし(例えば時速8km以下)、に統一すべきと思う。

ついでに、警官が率先して車道を走るべきだという声が多いが、パトロール目的のときはむしろ歩道を走るべきではないか、と最近思い始めている。車道では速すぎて不審者・不審物を発見できないだろう、と。
パトロール中はサイコンつけて歩道を時速8km以下で走り、追い抜いていく自転車があったら速度違反で呼び止めればよい。ただし事件の現場に行くときなど単なる移動時はもちろん車道を通る。

尾灯点灯義務というのは、自動車側から見たらごく当たり前の話だと思う。
僕は車を運転しないが(つかできないw)、タクシーや妻の運転で何度も尾灯がない自転車にヒヤリとしたことがある。

もちろんこれらが罰則などなしに改善すれば理想的だが、数千万人が日常的に自転車に乗っている中で状況を変えようと思ったら、ある程度の罰則強化はやむを得ないと思う。
自動車でも罰則を厳しくすることで飲酒運転禁止やシートベルト着用などが一気に徹底されるようになったし。
自転車においては、特に車道逆走と歩道暴走(速度違反の取締は工夫が必要だけど)、そしてノーブレピストについては相当厳しくしてもよい。命に関わることだから。

いずれにせよ、誰でも時と場合によって歩行者・自転車・車と立場が入れ替わるわけで、自転車vs車、自転車vs歩行者みたいな二元論ではなく、「道をシェアする」前提で議論が進めば良いと思う。

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なんてことをブログでつらつら書いても意味がないことはわかっていて、人からも叱られますが早くirukaを発売してビジネスサイドから実効性のある働きかけをしていきたいと思います。
さしあたって11月初旬にまた中国に行き、試作第三弾を進めてきます。

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写真は安曇野、篠ノ井線廃線跡の漆久保トンネル。


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