2011年10月6日木曜日

黙祷


スティーブ・ジョブズが亡くなった。

10月6日朝、僕は古い友人の一人と、都内のとあるホテルで朝食を一緒にとっていた。

友人と別れてから何の気なしにiPhoneをチェックし、その事実を知った。

次の行き先への移動中、尊敬する人物の死を悼んで、何か音楽を聴こうと思った。
背面に「Stay hungry. Stay foolish. 」の文字が刻まれたiPodを取り出し、少し考えてからベートーヴェンの第九をかけた。
暗から明、苦難から歓喜へと至る曲展開と、終楽章の圧倒的なまでの輝かしさが、ジョブズの後半生そのもののように思えたからだ。

そして今、僕はMacBook Airでこのテキストを書いている。

オバマ大統領のコメントを引用する。
「世界中で多くの人々が彼の死を知ったのは、まさに彼が世に送り出した機器を通じてであるという事実こそ、スティーブの業績に対する最高の賛辞だろう」

僕の「死ぬまでに実現したいことリスト50」の中に、「ジョブズにirukaに乗ってもらう」という項目があったのだが、僕がノロマだったために間に合わなかった。

今日、世界中のあらゆる国の、あらゆる産業分野に関わる数えきれないほどの人々が「自分が、この分野のジョブズになる」と心に誓っていることだろう。
僕もその一人だ。

irukaを、ジョブズがもし自転車を作っていたらかくあるだろう、と言えるくらいの製品として世に出すことを、今日改めて誓いました。

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冒頭の写真はブラジルのレンソイス。
僕がこれまで訪れた中でもっとも美しいと思った場所の写真を、世界でもっとも美しい工業製品を作り続けた人物に捧げます。


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