今回は書評です。
尊敬するアル・ライズ師匠の著書。
オプト在職中に読んでいなかったアル・ライズ本があるのは不覚というかお恥ずかしい話だが、この本もやばかった。
「ブランドは広告でつくれない 〜広告 vs PR〜」(翔泳社)
広告業界にいた身にはアグレッシブなタイトルだが、内容には大納得。
まとめると以下か。
・ブランド確立とは消費者のクレディビリティ(信頼性)を得ることである
・今日の消費者は広告を信用していない上、広告の数が増えすぎて注意も払っていない
・したがって、もはや広告には「クレディビリティを得る=ブランドを確立する」という機能はない
・クレディビリティを得るのはPR(パブリシティ)である
・PRでブランドを確立し、その後、広告でブランドイメージを「守る」べきである
「広告はそれ自体のクリエイティビティを競うアートの一種に変質してしまい、巷には賞をとったり話題にはなったが商品の売上には貢献しなかった広告が溢れている」というくだりには思わず膝をたたいた。
例えば、最近どこかのブログで紹介されてて見たこのCM、競輪を人生に例えたストーリーでめちゃめちゃ感動したんだけど、競輪の売上が伸びるとは思えない。少なくとも僕は競輪場に行こうとはまったく思わなかった。逆に人生を競輪に例えている感じ。
「別にこのCMで売上が伸びなくても、感動を与えたからいい」というのであれば、それこそまさに「アート」だ。
ネット広告業界の人たちには、広告でクレディビリティを得る新たな手法を開発してほしいと強く思うが、まあそれは本職の人たちに任せるとして、irukaたんのPR戦略を全力で考えます。
古巣オプターのみなさん、特に広報IR部員、コミュ開部員、新規事業やろうとしてる人、読んどいた方がいいです。OBより。
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写真はベナレス駅ホーム。
灯りが少なく、漆黒といってよい暗さ。
写真には写っていないがホームに牛がいた。インド人、割と牛を邪険に扱うんだよね。牛が近づくと「しっしっ」て感じで、意外だった。
2 件のコメント:
フォーカス読みました。
これも読みます。
アル&ローラ・ライズ一家になります。
ガク・ライズ
あっ、この本
オプトにあります。
昔、経費で買わせてもらいました(感謝)
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