2008年7月1日火曜日

フォーカスの威力


昨日は某有名自転車店の代表の方にお会いし、irukaの事業について意見を伺った。
多くのヒントがあり、楽しくも生産的な会見だったが、加えて「フォーカスの威力」を目の当たりにした。

そのお店、折りたたみ自転車を中心にいわゆるミニベロのみ5ブランドしか取り扱っていない。
しかし、その5ブランドについては、ちょっと信じられない台数を販売されている。
特に折りたたみ車に関しては、世界3大ブランドのうちの2ブランドでなんと国内販売シェア3割前後という圧倒的なナンバーワンディーラーなのだ(残り1ブランドは彼の目にかなわず、取り扱っていない)。

すごい。

アル・ライズの著作「フォーカス」にも「全米ナンバーワンの自動車ディーラーは、サターン『だけ』を販売するディーラーであり、その生産性は突出している」という事例が出ている(古い事例かもしれないけど)が、同じケースだ。
スタッフは習熟し、顧客が目移りして迷うことなく、さらに評判が評判を呼ぶ。

このお店、創業は古く、以前はMTB中心の店だったのを、現在の店主である彼がミニベロ専門店に切り替えて今に至っているとのこと。
現在のミニベロブームなど皆無の頃のことだ。その決断力とビジョン、天性の戦略家なんだろうなあ。
フォーカスとは、本質的には何かを捨てる行為。理論はわかっていても、いざ実行となると結局「捨てきれない」会社・人が多いものだ。

irukaもフォーカスを戦略の核に(自転車『非』愛好家に的を絞る+1車種1カラーのみで勝負)と考えていたが、目近に成功事例を見、またその当人にも賛同をいただいて、テンション上がりました。

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写真はベルゲンからヘルシンキに向かう機上で迎えた夕暮れ。
この後泊まった空港近くのホテルで、金髪デブのフロント係が気取った声で「However〜」を連発して話すのが耳ざわりだった。
GLAYか。



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